MS-20 mini / KAOSSILATOR PRO+ / KAOSS PAD KP3+ 発表

螢屋です。NAMM2013が始まりました。とりあえずKORGさんの新製品から3つだけ。

1.MS-20 mini
KORG MS-20 mini
MS-20をサイズ少し小さくして復活させた実アナログかつ実パッチングのシンセ。回路はオリジナルMS-20のものをベースに、既に作られていない部品等を置き換えるなどして作られている模様。ICONさんより「内部回路はオリジナルを踏襲しつつ、VCAだけがSNが良くなっているとのこと」とレポートが。

3月上旬に発売で5万2290円と出てますね。ライブや動画で使いたいので買うとは思いますが、予算の優先度の都合上出てすぐは無理かな…。

2.KAOSS PAD KP3+
KAOSS PAD KP3+
KP3のアップデート。7年経ってるだけあって、ハードウェア仕様がKAOSSILATOR PRO系のものに更新、電源が12Vのアダプタから9Vのに変わってます。それとエフェクトプログラムも今日的なものへ何割か追加/変更されていて、KPQ的なエフェクトも還元されてます。サイトの情報とデモムービー見る限りはそれくらいなんですが、気になってるのがサンプラー部分の仕様は旧KP3と同じなのかどうなのか。ここも変わってるならいつか買い足すかも。

3.KAOSSILATOR PRO+
KAOSSILATOR PRO+
KAOSSILATOR PROも同様にアップデート。KP3程、年は空けておらず、筐体はたぶん金型同じか微変更で、自照ボタン周りが変更(KP3+も同じく)。シンセプログラムも何割か追加変更。kaossilator 2の録音データをBPM込で相互にやり取り可能、とあって、これはサンプラー部分の仕様が旧PROから変わっている可能性がありますね。旧PROはサンプリング後にBPM変えるとサンプルの尺が追従すると同時にピッチも上下してて、そういうDJ的な仕様だとKP3ならともかくシンセとしては使い難かったんですが、kaossilator 2だとピッチは維持されます。kaossilator 2と同じ仕様に変わっているなら(予算的な)折を見て買うかなー。

ちょっとオマケ:
KingKORGという鍵盤弾く人向けのモデリングアナログシンセも発表されてます。これ、興味深いことにオシレータ周りのプログラム方法が、多くのパラメータを組み合わせていく方式から、事前に組み合わさったアルゴリズムを選んで少数のパラメータを調整する方式になってます。なんか覚えがないですか?今までのKORGのモデリングアナログ、MS2000やらRADIUSやらMicroKORGやらの系統よりも、ちょうどELECTRIBE EMX-1ライクな感じなんですよね。というわけでこれの音源部分でELECTRIBEの系統の何かが出来るといいなあ。

他社の製品も気になるのが出てればまた追々。あ、とりあえずYAMAHAのiPadアプリのMobile Music Sequencerは買いました。ではでは。

プレッシャーやらCVやら対応のQuNexus

私が螢屋です。ちょっと熱出して作業遅れましたがM01アルバム準備中です。

年明け松明け頃恒例のNAMMショーを前に様々なフォトショ画像が飛び交っておりますが、それとは全然別のネタ、気になってるのがICONさんの記事にあったQuNexusです。

QuNexus

ぱっと見て「またnanoKEYモドキか…まあ鍵盤部も光るようになってるだけマシ?」と思ってたんですが、これがプレッシャー検知有りでMIDI(ノーマルではUSB/オプションボックスで従来型MIDI)に出せるばかりか、CV/GATE相互変換付きでモジュラー式シンセのノートやフィルターを制御したり、逆にLFOやアナログシーケンサの出力をPCで受けたり出来る模様。ビデオが幾つか公開されているので見てみてください。

…てかまたアンタが噛んでるのか、ルーデス

元ネタのICONで書かれていたKickstarterでの出資云々の受付フェーズは既に終了していますが、公式サイトではすでに予約(Pre-order)の案内が出ていてこちらは$149の模様。単にCVコンバータとみてもそんな高くない気がします。

monotribeにUSB-MIDIを内蔵させてみた

そういやもしかしたら世界初かもしれないmonotribeにUSB-MIDIを内蔵させた私が螢屋です。過日Dee-Cie Freaks Vol.3でデビューしたmonotribe with USBですが、ちゃんとした解説を書こうとすると結構時間掛かるのでざっとまとめときます。この手の工作に慣れた人なら「これで改造できるぜ!」という程度の情報量はあると思います。

■ 概略

  • monotribeにUSB-MIDIを内蔵。これまでよく見られたMIDI改造では5Pin-DINの(本来の)MIDIコネクタを付けるというものだったが、本件ではUSBのmini-Bコネクタとした。
  • USB-MIDIクラスドライバで動作し、Mac(とたぶんWindows)ではドライバインストール不要、iPadではカメラコネクションキット直結(セルフパワードハブ無し)で動作。
  • 開発作業を低減。USB-シリアル変換のハードウェアには市販のATMega 32u4ボードをそのまま使用。同ソフトウェアにはMoco for LUFAをインストール、自前でのソフトウェア開発をゼロに。
  • 工作作業量を低減。USB mini-Bコネクタは筐体のプラスチック製の底蓋に取り付け、これまでのMIDI改造で最大の難関であったMIDIコネクタの取り付けに伴う肉厚アルミケースの穴あけを不要に。

■ mini-B USBコネクタ
元からある端子類の下、プラスチックの裏蓋部分に穴を開けてそこにUSBの端子を出した。

monotribe with USB: mini-B USB connector bottom of monotribe

■ USB-MIDI変換
□ ATMega 32u4 ボード:
Strawberry Linux 「ダ・ヴィンチ32U
Arduinoブートローダ版ではない通常版。USBから相互変換されたMIDIイベントはPD2がRX、PD3がTXに、5VのTTLシリアルでやり取りされる。DFUでファームウェアを書き込むため。ISP経由で書ける環境があるならDFUでなくてもよい。更に言えば、Moco for LUFAが動けばいいので他の32u4ボードでもよい。
□ ロジックレベルコンバータ:
Sparkfun「ロジックレベルコンバータ
写真の基板の小さいほうが5Vロジック-3.3Vロジックの相互変換ボード。32u4側がUSB電源で5V動作、monotribeコントローラ側は3.3V動作なのでこれを間に入れる。回路は簡単なので自分で組んでもいいが、それほど高くなかったので作業量を減らすべく採用。

monotribe with USB: ATMega 32u4 and Voltage Converter

■ 取り付け
ざっくり現物合わせでかなり適当。穴あけはダ・ヴィンチ32UのUSBコネクタの出る部分のみ。固定は今のところスポンジと両面テープ。固定が甘いとUSBケーブル接続時にボードごと奥へ入ってしまうので注意。

monotribe with USB: inside of bottom case

■ おまけ: ミキシング機能付きヘッドホンアンプ
入れ替わりの多いクラブ系の現場でサブミキサーが場所取って困るので作成。あとDSのヘッドホン出力が(おそらく子ども向け聴力保護が理由で)低めでゲイン不足になるのでそれを少しは補う意図も(まだ現場では試してない)。

monotribe with USB: appendix - micro mixer for monotribe and battery operated instruments.

■ 謝辞
この改造は、Moco for LUFAの存在を知って思い立ち、また実現可能となったものです。morecat labのYoshitaka Kuwata氏に感謝いたします。

Dee-Cie Freaks Vol.3 概報

Dee-Cie Freaksも遂にVol.3、昨日無事終了しました!お越しの皆さん、出演者、関係者の皆さん、ありがとう&おつかれさまでした!

機材の都合でビデオカメラ無しでしたが、ざっと写真でまとめておきます。見出しは敬称略。

■ Kaoru Watanabe
仕事で遅れる!とかいいつつちゃんと間に合いました。いつも通りKORG M01でのDJプレイ。

Dee-Cie Freaks Vol.3: Kaoru Watanabe

■ SA/DA
ここんとこM01でいい曲つくってるSA/DAさん(写真左)。わたなべさんの直前判断で設けられた飛び入り参加枠その一。

Dee-Cie Freaks Vol.3: SA/DA

■ daiteng
DS-10/M01クラスタのノイズ系旗手daiteng君(写真左)。飛び入り参加枠そのニ。

Dee-Cie Freaks Vol.3: daiteng

■ 東條平八郎
今回はソロ、なんとローランドのV-アコーディオンで参加。これ上位機だと数十万円するって前に聞いた気がしますが(汗)。

Dee-Cie Freaks Vol.3: Tojo Heihachirou

■ せんたろ
FM音源の楽曲や自身の曲などをiOSデバイスでDJ。歌モノもいいですよねえ。

Dee-Cie Freaks Vol.3: sentaro

■ サイモンガー・モバイル
じわじわkaossilator技を広げてますねー。あと「サイモンガー」と「モバイル」の間には「・」が入るのが正式、てのはこないだ知りました。

Dee-Cie Freaks Vol.3: Simonger Mobile

■ 無限軌道
iPadでミニマルなDJがジワジワ来るですよ。VJはラウンジタイムからの東條さん。

Dee-Cie Freaks Vol.3: mugenkidou

■ コスモワークス
若草レコードからアルバム発売!というわけで無限軌道さんの紹介ゲストで登場。マウスの繋がった銀色の小箱は特別版のヨネミンこと「マウミン」、米本電音研究所の制作。作者の米本さんはMake: Tokyo Meetingやシンセフェスタに出展されているのをお見かけしたことがありまして、当日もいらしてました。ありがとうございます。

Dee-Cie Freaks Vol.3:  cosmoworks

■ acimorph9
初代ELECTRIBEを2台使い。Vol.2のビデオを確認した時、前回のアシモフさんのとこだけ微妙に映像がブレてました。ハンディカムの手ぶれ補正でも吸収しきれないフロアの揺れっぷりでございます。

Dee-Cie Freaks Vol.3:  acimorph9

■ ヨナオケイシ
KORG M01でガンガンにフロアスタイル。踊らざるをえない。M01出た頃、こんなことになるとは思ってもみなかったのです。

Dee-Cie Freaks Vol.3: Keishi Yonao

■ HOTARU-YA
はい、私が螢屋です。monotribeをUSB-MIDI改造してiPadのmidiシーケンサで組んだfunk系のリフを鳴らしてKAOSS PAD QUADでtweakしましたよ。あと今回はバッテリ式サブミキサー自作、KPQもバッテリパック自作で完全電池駆動を達成しました。改造ネタはまた別途記事書きます。あとわたなべさん写真ありがとー。

Dee-Cie Freaks Vol.3: HOTARU-YA

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以上、ざっと出演順で。それと、次回Vol.4の日程は調整中です。決まりましたらまたお知らせしますんでよろしう。

monotronシリーズ / monotribeの回路図が公開

KORGの「思わず愛おしくなってしまうほど単機能」でおなじみのmonotron、同 duo、同delayと、「凶器になり得る手頃な重さと剛性のアナログシンセ」monotribe(ドラム部分)の回路図が公開となりました。

KORGは以前からmonotronとmonotribeの回路図については以前より公開済みでしたが、今回monotron duo・delayの回路図を公開、リンクをまとめて「ちょっと少年ゴコロをくすぐってくれるナイス名文」を追加しての公開となります。理由は不明ですが、monotron(無印)の公開ページの日付が更新されています。

知識と腕とトライ度胸をお持ちの方は、是非改造等にチャレンジしてほしいですね。

monotronシリーズは4,000円前後、monotribeは15,000円前後にて発売中です。