ミニステレオMIDIを分岐させてThru Box代わりにする勇者現る

二水第一期無事終えました私が螢屋です。来月からは第二期です。さて例によってタイトル通りですが、ミニステレオMIDIを分岐させてThru Box代わりにする勇者が出現いたしましたのでご報告。

electribe付属MIDI変換ケーブル

ミニステレオMIDI、どう呼称するのがいいのかハッキリしませんが,まあ文字通りの意味で(MIDI)規格外。ここで言ってるのは KORG electribe(e2) / electribe sampler(e2s) / SQ-1 に付属のMIDI変換コネクタの、本来の5ピンDINの反対側、3.5mmステレオミニフォン側のこと。結線は何種類か考えられますが(まあ普通のエンジニアなら一番外はアースだろうから実質2種類)、私はKORGタイプと呼んでいます。YAMAHAやiKもありますが、僕は持ってなくて結線は知りません。

electribe MIDI connection

さてよく知られたように、例えばe2とe2sをMIDI接続したい場合、本来なら
  [e2 MIDI-OUT] – [変換] ==MIDIケーブル== [変換] – [e2s MIDI-IN]
みたいにつなぐわけですが、これは変換省略して
  [e2 MIDI-OUT] – [ステレオミニケーブル] – [e2s MIDI-IN]
でもいけるわけです。まあ規格外ですが。で、コレ、更に、よくあるヘッドホン分岐コネクタ挟めばMIDIを複数一度に出せるんじゃね?ステレオミニフォンって元々ヘッドホン端子だし。というお話です。

その勇者の名はYasushi.K…。

やってしまいましたな…。でも動いた!もちろん分岐した分だけ色々無理出てくる(電圧/電流足りないとか)ある訳で、数の上限とか機材組み合わせの相性とかあるはずですが、この手の機材使っているなら頭に入れておいて損はないはず。

抵抗入りのは、本来ならその分エネルギー損失になるので不利な気もしますが、複数つなげてるMIDI-INのインピーダンスとかの違いをある程度は均してくれるのかも知れませんね。

ではまた。

volcaを始めとしたシンセ演奏&交流会が今週末開催

 

volcasynth

pLumsonic!や、KORGの新製品を始めとしたシンセ講習会でお馴染みのYasushi.Kさんが、シンセ好きの人へ向けた交流会を6/14(日)に開催されます。

「KORG volcaを中心にモジュラーシンセなんかも登場してしまう演奏・交流系のイベントを今年も開催します。今回は会場が池袋 鈴ん小屋(りんごや)という非常に音響のすばらしいハコで聴く人はもちろん非常に気持ちよく演奏できる場所になっています。」という事なので、electribe work shopか、屋内DS-10 picnicかというところ。シンセサイザー好きは是非。抽選で豪華な賞品も!詳細はFacebookのページへどうぞ。

6月14日(日)volca&シンセの会 at 池袋 鈴ん小屋

時間は昼、12:00~15:30。入場料は1500+500(1D)円。参加表明で1000+500(1D)となり大変お得です。是非参加表明を!

 

KORG SQ-1 発表

艦これ第3話で何かあったらしく、まだ録画観てないのでTLを追ってない私が螢屋です。NAMM 2015でKORGよりSQ-1, MS-20M Kit, KAOSS DJ, kaossilatro 2S, ARP ODYSSEYなどが発表されました。差し当たってELECTRIBE Life的に最も影響の大きいSQ-1についてこの記事で書きます。

KORG SQ-1

SQ-1はvolca的なインタフェースと可搬性を持つステップシーケンサー。volca的、というのは見た目の印象だけでなく、ユーザインタフェース(ツマミやボタンやランプなどのユーザが操作したりユーザへ伝えたりする部分)と、コネクションインタフェース(接続端子)にも及びます。また機能もシンプルなので、ステップシーケンサーというものを知っている、使ったことがあるならば、パネルを見ただけで使えるでしょう。またステップシーケンサーの経験がなくとも、volcaが使えるほどの人なら、ボタンで8分音符のオン/オフ、ツマミで音程、これの1小節分が2系統あると分かれば、触ってすぐ理解できるでしょう。

基本スペック的な所で言うと、8ステップがA/Bの2系統。シーケンスモードが通常の巡航の他に往復やランダム、A/Bを組み合わせて16ステップとして使用できる他、B系統でDUTY(たぶんゲートの開閉率、どんくらいスタッカートかレガートか)やSLIDE(ポルタメント)の指定も出来るようです。またボタンモードの切替表示にはGATE ON/OFFの他にmonotribe/volcaでお馴染みACTIVE STEP, STEP JUMPの他にSLIDEの選択肢があり、単にノート間をポルタメントで繋ぐかどうかの指定だけなら、B系統をSLIDE用に消費しなくてもこちらで出来る模様。

他、パネルに書かれていないものもありますが、FUNCTIONキーの併用などでCVのV/OCTとHz/V、GATEの極性なども切替可能。音程はツマミの位置のままアナログ的に出る他、半音単位や長調、短調での出力が可能(ということはキー指定の項目もあるはず)。またvolca keys同様、テンポクロックに対して1ステップを16分音符の他、8分音符、4分音符にもできます。

MS-20当時に併売されていたSQ-10に範をとったとはいえ、半音階、長音階、短音階の指定が可能だったり、USBやMIDI端子(electribeに続いてmini-streoジャック形式)があるのは現代に合わせた仕様。USBはMIDI(たぶんテンポクロックの入出力とノートの出力)に、外部電源入力も兼ねていて、その辺の適当なUSB電源が使え、いちいちACアダプタを買う必要もありません。音質に直接関わる製品ではないのでたぶんそうしたのでしょう(USB電源はものによってノイズの出方がかなり激しい)。もちろん電池駆動も可能ですが、volcaと違って単3が2本だけです。

盲点だったのがlittleBits用の出力。littleBitsにも4ステップのシーケンサーがありましたが、さすがに4ステップではリフっぽくしにくかったのでこれは納得。なお、monotribe/volca伝統のSYNC端子もIN/OUTそれぞれあります。

KORG SQ-1 panel

まあ、スペック的な所は公式のSQ-1ページなり他のサイトを読んでいただくとして、まずMS-20(オリジナル,mini,Kit)やその他CV/Gate入力のあるシンセを持っていて、テクノはじめダンスミュージックをやっているなら、そしてまだステップシーケンサーを使ったことがないなら、お勧めできると思います(強くお勧めできるかどうかは実機触ってからにします)。一方使ったことがある程の人ならば、まあ買うかどうかは自分の経験(または心)に聞けば分かるでしょう。逆に、モジュラーシンセ使いの方々はステップシーケンサーの1台や2台は所有済みでしょうから、むしろどうやって自分や周囲に言い訳して購入に踏み切るのか、ちょっと興味があります(買う前提かよ!)。ちなみに同時発表の「MS-20M Kit + SQ-1」では、名前の通りMS-20系のモジュールにSQ-1がセットで販売されます。

monotribeやvolca bass/keysのユーザの場合、すでにシーケンサーが入っているので機能としてかぶっている部分が大きいのですが、keysのリアルタイム入力が苦手とか、bassのステップ入力に馴染めないといった場合は、検討に値すると思います。また、ACTIVE STEPやSTEP JUMP的な機能は、DAWではなかなか無い(AUDIOやINSTプラグインでルーパー的にやってくれるものはあったと思いますがMIDIイベントでは見かけた覚えがない)ので、普段ソフトウェアで作曲しているけどなんか出てくるフレーズがマンネリだなあ、という向きにもいいかもしれません。

SQ-1にはアナログ部分がなく(厳密にはCV出力部分がアナログではありますが、たぶんSoCチップ内蔵のD/Aコンバータ出力からほぼ直結でしょう)、コストはほぼSoCが1チップであとはスイッチとエンコーダ(ツマミ)とLEDとジャックと筐体でしょうから、volcaよりも安い価格で出ると見込んでいます。と思ったらいっかいさんとこの記事では「¥10.000前後」となってますね。発売時期は公式ページに出ていて2015年1月下旬予定、もうすぐです。

[追記] イシバシ楽器さんの速報で税込10,800円で1月28日と出ました。