electribe workshop #11 無事終了(多謝)

コミケでもないのに3連休三日ともビッグサイト行きフラグが立ちつつある私が螢屋です。去る2014年11月12日(水)、早稲田は茶箱にて行われましたelectribe workshop #11、無事終了いたしました。主催ここう共々、御礼申し上げます。

electribe workshop #11 closed

当日はタイムテーブルを進行状況により変更、volcaの部を幾分後へずらしまして、概ね以下の様な順序となりました。

  • 試奏とご歓談タイム その1
  • KORG坂巻さん斉田さんによる、初めてelectribeに触れる人のためのチュートリアルと、質疑応答(Ustream中継あり)
  • 試奏とご歓談タイム その2
  • 螢屋による、volca sampleの店頭試奏でハッタリを効かせる小技と、iOS端末でのサンプル取り込みからパターン作成演奏まで、そして皆のtipsをオラにちょっとづつ分けてくれ
  • 中締め
  • 試奏とご歓談タイム (アフター)

具体的な内容やトピックは今後一部を「そういえばワークショップでこんな話が」的に書いたりまとめたりすることがあるかもしれませんが、まあしないかもしれません。ちょっとだけ書くと、electribeのチュートリアルは坂巻さんが斉田さんに色々「アレってどうやんの」的に水を向けて斉田さんがアレコレ実機操作して実際に音出して作っていく、以前のワークショップとはまた違う形で進行していていただきました。引き続き行われた質疑応答では、あれこれ突っ込んだ質問がなされ、また、旧ELECTRIBEシリーズからその思想の多くを引き継いでいる一方で操作系を中心に変更点が多岐に渡ることから、旧シリーズユーザから多くの仕様確認や要望が出されました。

volca sampleの方は私自身が担当だったため客観的なコメントが難しいところですが、短時間で特徴的なパターンが組めること、ツマミをひねって前3機種同様のモーションシーケンスをPCM sampleの各パラメータに適用していくとDAW上でサンプル波形を刻みマウスで並び替えた場合とは大きく傾向の異なるサウンドとグルーヴが少ない手間で得られることが、伝えられたのではないかと思います。なお、質疑応答の時間に、volca sampleのtipsを多く解説していただいた@bakaoscさん、@Yebisu303さんに感謝いたします。

さて、一年ぶりの開催でしたが、多数の皆さんにご来場ご参加いただきましたので、また次回開催も可能となりそうだと主催ここうも申しております。何かしら決まりましたらまたELECTRIBE Lifeサイトや@ELECTRIBEjpにてお知らせいたしますので、よろしくお願いいたします。では。

electribe特集まとめ:「電磁マシマシ」編

予約注文していたelectribeは土曜に受領いたしました私が螢屋です。

electribe特集まとめ、先日の「DTMステーションPlus!」編に続いて、「電磁マシマシ」編をお送りします。先に申し上げておきますと、電磁マシマシのUstreamでは基本的に番組アーカイブを残しておらず、今回も後追いで観ることはできないようです。ただし関連ツイートは今回も#dg1025公式アカウントによる「20141108『電磁マシマシ』UST記録 – Togetterまとめ 」がありますので、時系列的な雰囲気は感じられるかも知れません。なお今回は実際にCBCさんの九段下のスタジオへ行って生放送(AM波的には収録)を見学してきました(2回目)。

KORGさんからのゲスト出演はDTMステーションPlus!の時と同じく坂巻さん、斉田さんのコンビ。既出の情報もありますが、今回の要点を箇条書きにしておきます。時系列順からは組み替えてあります。

  1. 筐体:
  2.   ・表面はプラスチックですが、中身は亜鉛ダイカストでガッシリしていて重い

  3. 旧ELECTRIBEからの変化:
  4.   ・旧スマートメディア版MX(EMX-1)/SX(ESX-1)発売の2003年から数えると11年ぶりに大きく変わった
        ※MX/SXのSDカード版はマイナーチェンジでメディアと電源以外はハードウェア仕様が特に変わっていなかった
      ・十年経って、ハードウェアがどう使われているのか考えて、曲を完成させるのは諦めて(笑)、得意なところに注力
        パフォーマンスにおいては、パターンを中心にリアルタイムにツマミやパッドでプレイ
        制作においては、songモードを廃止しAbleton Live等と連携し仕上げはDAWで
        いろんなジャンルの音楽において、手早く答えが出せるような音色作り、フレーズ作りを幅広くサポート

  5. 音源:
  6.   ・KingKORGを基にして開発、オシレータなど随所に新開発あり
      ・オシレータはシンセがモデリングによる最大2系統を組み合わせたもの(DUAL-SAWはじめ多数)とPCM(M1 Piano等)、ドラムはkickだけで56種
        ここでひとしきりオーケストラヒットを鳴らして盛り上がる
        EDMによくある、半ば効果音的な楽音も
        こだわりの8bit系オシレータ(開発陣にチップチューン好きが2名もいたとか)で、ハイキー/ローキーでの変化・変調も再現
        pitchだけでなくOSC Editもモーションシーケンス(ツマミ・ボタン操作のRec)対応
      ・フィルターのモデル切り替え(electribe/MS20/MG(LPFのみ)/P5/OB/Acid)
      ・パート毎にインサートエフェクト 最終段にマスターエフェクト

  7. 演奏と操作:
  8.   ・パッドの各種モード。コードモードでは1ボタンで和音が鳴る
      ・グルーヴテンプレート(25種類)はベタ打ちしたシーケンスでもタイミングと音量を所定の型にズラして再生
        パート毎に違うグルーヴテンプレートを入れ、パート別でノリを互い違いさせることもできる
      ・パッドのベロシティはデフォルトoff パートや音色によっては邪魔な場合も多いので
      ・last stepで一部パートのみ短くしてポリリズムに
      ・シンセに凝り過ぎないように、ザッと選択で音が作れるように
        →モジュレーションやエフェクトは美味しいところを組み合わせたプリセットからさっと選んでさっと調整
      ・早くフレーズ作れるように制作のスピード感大事に

  9. DAW(Ableton Live)連携:
  10.   ・songモードを廃止してパターンリアルタイムプレイが楽しい!になったけど制作はどうする?
        →坂巻「Abletonに仲良いやつが居る!」仕上げ工程はDAWに任せよう
      ・Ableton Liveのプロジェクトとしてエクスポート、各パートのループがオーディオクリップとして割り当てられる
        オーディオは普通のWAVファイルなので他のDAWでも使える
        複数パートはもちろん複数パターンに渡って書き出せる(Live上でトラック×シーンになる)
        プロジェクトはAbleton Liveフルver.用とlite用(8パート制限)の2種書き出される
        今回のelectribeにはAbleton Live liteが1ライセンス付属
      ・実際にやってみて
        斉田「開発のやりとりが英語で大変だった」
        佐野「(今試してみて)Ableton勉強しようと思った」
        坂巻「一旦吐き出しがあるのは作業工程に区切りが付いて良い」

  11. パターンを聞いてみる:
  12.   ・EDM VS HOUSEをネタに話が展開
      ・しょっぱなパターン1〜4がEDM (Magician 1〜4 で1曲分)
      ・パターン58〜61がHOUSE (Remember 1〜4 で1曲分)
      ・佐野「Opencarイイ!」パターン131〜133 (いわゆるsanodgっぽいコード感のある曲でmryat氏の作)

  13. 告知:
  14.   ・斉田「昨日の発売日にソフトウェアver.up 1.03が出ました!」

既に判明している情報については、以前の記事を辿ってみてください。カテゴリタグがお役に立てば。それと告知と言えばもちろん↓も。

electribeのマニュアルが公開と、フライング販売情報【11/7追記】

electribe2_M3

  • 三行で。

(1) マニュアルがpdf公開されてます
(2) マニュアルから判ることまとめ
(3) フライング販売情報

(1) マニュアルがpdf公開されてます

 いよいよ発売まであと2日となったelectribeですが、KORGのサイトでマニュアルが公開されています。公開されているマニュアルは「取扱説明書」と「パラメーター・ガイド」の2つ。

electribe 取扱説明書
electribe パラメーター・ガイド

「取扱説明書」は、音を鳴らす方法、パターンを切り替える方法、同期の仕方などを、まずは買ってから簡単に使いたい人向け。「パラメーター・ガイド」は音色やエフェクターの種類、メニューの細かい説明等、もうちょっと便利に使いたい人向けとなっています。

(2) マニュアルから判ることまとめ

マニュアルをざっと見て、気がついたことをまとめます

  • move data(move/repeat/randam)が無い。
  • shift noteが無い
  • soloも無い
  • knob modeで、ノブの位置と実際のパラメータに相違があるときの動作が設定できる(jamp/catch/value scale)
  • 同時発音させない設定は切り替え可能だが、13-14と15-16のみ(自由に設定できる訳ではない)
  • 同時発音数の上限に達したときに、優先的に鳴らすパートを設定できる(パターン毎に設定可能)。
  • メニュー階層に簡単にアクセスするために、shift+パットでショートカット可能(購入直後は不可。ver 1.03以降対応です)
  • Waveやliveの書き出しは、パターンセットを連続で指定して書き出し可能。複数パターンを繋げたwaveとして書き出し可能です。
  • ソングモードは無いけど、イベント・レコーダーで、似たような事はできそう(但し、一発録り)

「EMXで出来たけど、electribe2でできない」ものを赤くしています。「knob mode」が嬉しい反面、move dataの廃止は地味に痛いです(ただし、マニュアルから読み取れないだけで、実際には可能という可能性もあります)

(3) フライング販売情報

そんなelectribeですが、実は都内の楽器店で既に売られていたらしいです。

しまった!こんなことなら予約するんじゃ無かった!!!!。僕のelectribeは土曜日の入荷なのですが、予定の問題でヘタをうつと、触れるのは日曜日になるかもなのです。。。とほほ。

electribeは11/8発売、実売47,000円前後です

気になる方は、「実機に触れる」electribe workshopが11/12 20:00~開催! 茶箱にて!

 

electribe特集まとめ:「DTMステーションPlus!」編

冬コミC87三日目に受かりました私が螢屋です。

先日のここうさんの記事にありました「DTMステーションPlus!第17回」が先ほど終了しました。もう一度タイムシフト再生視聴可能(事前にタイムシフト予約した会員、またはニコニコのプレミアム会員(有料会員)であれば向こう一週間ほど、だっけかな)ですが、ここでは既出も含め、得られた情報をお伝えします。

KORGからのゲスト出演はお馴染み企画担当(広報じゃないよ!)の坂巻さん、開発担当(手下じゃないよ!)の斉田さん。ニコ生見逃したしタイムシフト見れないけどお二方の手配書お顔だけでも拝見したい、という方はこちら、“四本淑三の「ミュージック・ギークス!」”の「仕様書より開発者の“勝手”信じた、KORG人気シリーズ第2弾」をご確認ください。

さて今回の判明(もしくは確定)情報、相変わらず坂巻節全開だったので逐一これをお伝えしたいところではありますが、どだい(当方の)文章(の力)と限られた時空間では無理な話で、それを楽しみたい方々には今から期限切れまでの間にタイムシフト再生を試していただくしかありません。本稿はあくまで2014年式electribeの要点を箇条書きにまとめておきます。

  1. 筐体:
  2.   ・亜鉛ダイキャスト製で剛性感高く、薄い割に重い
      ・ノブもかっちりしている(たぶん丈夫です)
      ・手前底面のLEDは4灯式
        2灯づつL/Rの2系統になっており、鳴っている音の強さに応じてレベルメーター的に白→緑→黄→赤と光る
        奥(観客側)でなく手前(演奏者側)に付いているのは「プレイヤーが如何にアガれるか」がelectribeの命題であるから
        (プレイヤーがアガって初めて客もアガれる、ということですかね)

  3. 入力:
  4.   ・タッチスケール(設定したキーとスケールでその音程だけが鳴る)はXYパッドとkeyboardモード時の16パッドの双方に効く
      ・ポリ音色に設定したパートではkeyboardモード時の16パッドを複数同時押しが可能(ポリフォニック入力)
      ・同じくポリ音色パートでは16パッド1つ毎に事前設定できる和音入力が可能(Chordモード)
      ・MIDIは鳴っている通りに出力(タッチスケール/ゲートアルペジエータ/和音)
      ・外部のMIDI(キーボード等)から入力も可能

  5. 音源(音色):
  6.   ・音源はKingKORG等をベースに開発
      ・Oscillator:
        Shift押しながらOscillatorノブ回転でカテゴリ毎ジャンプ
        Oscillatorノブは2個までのオシレータの組み合わせがプリセットされている
        EditノブはSYNCやRING等、選択中のOscillatorに合ったものがプリセットされている
        アナログモデリングの他にM1-Piano等のPCMやドラム音もあり
      ・Filter:
        KingKORG同様のモデリングフィルタ(MS-20/MG/ACID等)
      ・Modulation:
        Modulationノブに掛け元(LFO波形)や掛け先等の組み合わせがプリセットされている
          ←このイイ組み合わせを探すのが手間なので事前に組んである
        あとはdepthとspeedで調整
      ・InsertFX:
        パート毎の専用エフェクト(16パートそれぞれに設定)
        Modulation同様にタイプとパラメータの幾つかが組み合わせてプリセットされている
        あとはEditで調整(調整対象がどれであるかもプリセットの一部)

  7. 演奏/シーケンス:
  8.   ・MasterFX:
        出音全体に掛かるエフェクト
        XYパッドでコントロールするmini-KP的な制御
      ・Step Jump:
        パターンシーケンスの一部のstepだけをその場で選んで鳴らす(monotribeやvolcaのアレ)
      ・Event Rec:
        パートミュート等の各種操作情報を記録
      ・Pattern Length:
        パターンの長さ(step数)をパート別でも設定可(ポリリズムが簡単に作れる)

  9. DAW連携:
  10.   ・新electribeハードウェアにはSONGモード無し→リアルタイムにプレイしない部分はDAWで行う
      ・パターンをSDカード経由でableton liveへエクスポート可能(MIDIベースでなくオーディオベース)
      ・エクスポートされたプロジェクトはableton liveのフルバージョン用とlite用の2ファイル
      ・エクスポート出力のオーディオ部分はwavファイルなので他のDAWでも読める(KORG Gadgetと同じ方式)
      ・エクスポートにEvent Recの内容は反映されない(今のところ)

  11. ハードウェア連携:
  12.   ・SYNC端子(3.5mmフォン):
        monotribeやvolcaのアレに同じ
      ・MIDI端子(3.5mmフォン-ステレオ):
        ブレイクアウトケーブル(正規の5pin-DINのMIDIコネクタへの変換)付属
        新electribe同士であればそのままminiステレオケーブルで接続可

ざっとこんなところでしょうか。放送後に他のユーザ(というか仲間内)とやりとりしたのですが、一部機能が奥にある(メニュー階層が最近のKORGガジェットに比べて深い)とかEvent Recがエクスポート非対象とかが引っかかる印象。あと今回の時間枠内ではEvent Recで何ができそうかよく分からず。

既に判明している情報については、以前の記事を辿ってみてください。カテゴリタグがお役に立てば。

なお2014/11/8(土)の電磁マシマシでも新electribe特集の予定だそうです。疑問点を事前に#dg1053で呟いとくといいかもしれません。

上述の「ミュージック・ギークス!」記事内にもあった話ですが、今回もKORG名物アジャイル開発だったらしく、放送中、坂巻さんが斉田さんに「アレ、それ出来るんだっけ?」等の仕様確認するシーンが数度ありました。せっかくなので11/12(水)のelectribe workshop #11では、みんなでそれをやりましょう!

electribe workshop #11

electribe2ネットラジオ情報

electribe2_M3

 

本日、川崎の島村でも「electribe2」と表記されていました。このままだと非公式なのにこの呼び名が定着しそうです。ここうです。

来週(というか、もう今週かしら)electribeの発売週!という訳なのか、ネットラジオがelectribeの特集を組んでいます。まずは、11/04(火) 21:00~「DTMステーションPlus!」。『特集「無敵の音楽制作ツールに進化!KORG electribe」』。「無敵の」まで言ってしまう度胸にまず感服しますが、「Ableton Liveとの連携等、実演を交えてご紹介」とありまず。この辺の機能はM3でも見ることが出来なかったので、これは期待できそうです。

さらにはその週の週末、11/08(土) 21:00~ はお馴染み「電磁マシマシ」。発売日当日ですね。こちらもelectribe特集が組まれています。

どちらにも名前は出てませんが、坂巻さん出るのかしら?発売日まで一週間、楽しみにして待ちましょう。

electribeは11/8発売、実売47,304円です

ラジオもいいけど、「実機に触れる」electribe workshopは11/12 20:00~ 茶箱にて!