electribe sampler のパラメータガイドが公開

electribeSampler1
electribe sampler(electribe2s)のパラメーターガイドが、発売から3日たってようやく公開されました。前回は発売前日に公開されてたのとの違いは判りませんが、何かの手違いでしょうか。前回まで行っていた、旧KORGサイトでの公開ではなく、商品の紹介ページでの公開と関係があるかもしれません。

内容は、まあ、想像どおり。ほぼelectribe2のパラメーターと同じ、差分となるサンプリング関連操作と、パターンの作成者のあたりだけですね。今回も前回に引き続きemxのプリセットパターンでもお馴染みmrayatさんがプリセットパターンの一部を担当されていることがわかります。

パラメーターガイドで初めて判る機能は、sliceの発音位置をshift+パッドで設定可能なこと。ほほう。便利。

特にelectribe2を買わずにelectribe2sを買った方には、この『パラメーターガイド』無しではelectribe2sは使いこなせないと思い出しますので、是非ダウンロードして、ご確認下さい。

ダウンロードはこちらから
electribe samplerは実売47,000円前後で発売中です。

 

electribe Sampler発売と、インプレッション

electribeSampler

electribeが発売してから早半年強、遂に、electribeSamplerが発売となりました。「初心者にはシンプルでわかりやすく、従来製品からのユーザーにはこれまで以上に触って楽しい製品を目指した、その後継機種となる新たなサンプラーが誕生しました。」かなり大きくでた売り文句ももう見飽きて、いい加減ブツを触ってみたかった皆様は、もうもちろん手に入れているものと思います。かくいう僕も色々走り回って金策を練った結果、どうにか手に入れる事が出来ました。Wiiのソフトやら、本やら、一杯売った。

ちょっと気になるあたりを重点的に操作してみましたので、ファーストインプレッションとかいう感じで、いくつか上げさせて貰います。

■サンプルの持ち方が特殊です
electribe2とと同じく、oscillatorで音色を選択するんだけど、その配置が独特です。

1~16  アナログシンセ
17,18  audio in
19~421 プリセットサンプル
501~999 ユーザーサンプル

プリセットサンプルは、初期出荷段階で既に入ってる音です。これらにはカテゴリも設定されていて、electribe2の時と同じく、shift押しながら選択する事で、kick、snare、clap…のように、カテゴリ単位で選択する事ができます。

カタログスペックにあるサンプリング容量の、『モノラル270秒』には、このプリセットサンプルも含まれているらしく、初期出荷段階ではメモリは99秒になってました。つまり99秒を超えて録音するには、その時間分プリセットを削除する必要が有ります。

ユーザーサンプルには、カテゴリは無いので、カテゴリ毎の設定は出来ません。でも、後述しますがslice設定されたサンプルの枝番は飛ばせます。
■ユーザーサンプリングはSDカードに保存されるスタイル
一番驚いたんですが、サンプリングについて読むと「ユーザーサンプルは電源を切ると消去される」「残したければSDカードにEXPORT ALL SAMPLEすること」とあります(ちょっと要約)つまり、SDカードを買わないと、自分で作った音を保存できないっていうこと。サンプリングがエクスポートされたSDカードが刺さっていれば、再起動時にそれをインポートします。

初期出荷段階で「EXPORT ALL SAMPLE」やってみましたが、SDカードに書き込み終わるまで1分強。できあがったファイルは16Mほどのオリジナルフォーマットファイル。って事は、初期出荷状態で入っているサンプル(500番以下のバンクに書きこまれている)もSDカードに書き出していますね。なのに、初期サンプルを消してエクスポートしないで再起動すると、プリセットサンプルが復活するかと思ったら、しない。謎い。

あ、パターンは今まで通り、WRITEを押して保存できます。

サンプルの整理はちょっと面倒で、①メニューからSAMPLE EDITを選ぶ。②削除するSAMPLEを選ぶ。③DELETE SAMPLEを選ぶ・・・っていう操作を、1個1個に対してやらなくちゃいけない。んー。PCから選んで削除する方法というか、エディタが欲しいですね。

■サンプルは好きな番号で保存できない?
これはひょっとしたら僕の勘違いかも知れないけど。サンプルの保存時に保存先を選択できないぽい。サンプル録音をやってみると、保存時に501番が表示されて、他への移動が出来ない。サンプルの上書きはできないのかー。

あと、録音した直後に好きな名前はつけられず。名前をつけたい場合は、録音・保存後に、sample editメニューからrenameで名前を変えられます。

■アナログシンセは16種類
SAW/PULSE/TRIANGLE/SINE/UNI-SAW/UNI-SQU/UNI-TRI/UNI-SINE/SYNC-SAW/SYNC-SQU/SYNC-TRI/SYNC-SINE/HPF-NOISE/LPF-NOISE/LOFI-NOISE/REZ-NOISE
単純オシレータ、ユニゾン、シンクロとノイズですね。種類は少ないですが、サンプラーとシンセが一台に入っているのはちょっと嬉しいですね。

■sliceした音を個別にパートに設定できる
electribe Sには、sliceって機能がありました、ちょっと言葉で説明するのがむつかしいですが、例えば、一小節分のループ音源を、8分とか16分の分解能でに分割して、その分割位置で発音させる。って機能。ableton liveにあるストレッチモードの『beat』みたいなもので、『持続音のない、ある程度音数を絞ったループ』であれば、Bpmを変えても綺麗に発音します。『タイムストレッチとは違うの?』違います。そこの説明は省きます。

このslice、サンプリングしたループに対して設定するんですが、分割した後の音をoscillatorで選択してみると、『501-1』と、枝番で分割後の音を個別に選択できる。これができると、たとえばすげえよく使うキックスネアハットを16分のタイミングで鳴らしてsliceすれば『音色のセット』として使うことができる。slice本来の使い方より、俺こっちのが便利そうな気がする。

■loopstartあります
パッと聞いて判らない人は多分使うこと無いと思いますが、loopstartありました!やった!ESXにあった機能で、シンセの音をサスティンで終わる様に切って、そのサスティン部分でループするように作成できる機能。これがあれば、どんな音でもかなりの精度でそのままサンプルシンセとして設定できる!!なんでこれマイクロサンプラーに入れなかったんだ!!!!!!(6個)正直この機能使ってるESX使いって聞いたこと無かったから、実装期待してなかったのでうれしい。

ただし、設定の難しさは相変わらずです。波形が見える訳じゃないので。

■タイムストレッチありません
『えー』って声が聞こえてきそうですが、loopサンプルをBpmが変わっても音程を変えない『タイムストレッチ』はありません。ESXにはあったのに。。歌声なんかはsliceでは速度を変えた時に、音程固定して綺麗に発音できない。音程が変わっても良ければ、再生速度を変えて再生出来ます。

まあ、abletonliveあるから、使いたいサンプルをabletonで好きな速さにストレッチしてからelectribeに読み込むことで対応は出来るかな。。
とりあえず、こんなところ、ちょっとループサンプリングの使い方が解らないっていうか、BPMに合わせてループするサンプルは無いのかも。

今日2/7(土)は渋谷でvolca女子のライブ

移動運用中ですが螢屋@綱島温泉です。

今日は若草レコードから昨年出たマキノユキさんのCD “WEEKEND” のRELEASE PARTY が渋谷でありますよ。

''WEEKEND'' release party

日時: 2015/2/7(土)
場所: 渋谷「DERORI」
告知: https://tackk.com/weekendparty

スケジュールには書いておきましたがこちらでもお知らせしておきます。では。

KAOSS PAD付きDJコントローラー/ミキサー「KAOSS-DJ」発売

kaosDJ

NAMM 2015で発表の続き。KAOSS PAD付きコントローラー/ミキサー「KAOSS-DJ」が発表されました。PCDJが主流になり始め、多くのメーカーが既に群雄割拠しているPCDJコントローラー業界に遂にKORGが殴り込みに入った形。殴り込むにはちょっと軽そうなその筐体は730g。PCDJ用のコントローラーとしてはかなり軽い部類では無いでしょうか。左右の縁に搭載されたLEDがレベルメーターになっています。チャンネルの音量をこれで調整している人にはちょっと距離があってつらいのは格好良さでカバーしてください。テンポを合わせるのに、ジョグコントローラーでなくタッチパッドというのも、慣れるまで大変かも知れませんが「軽さ」と「丈夫さ」のトレードオフと思いましょう。そもそも昨今、テンポはSYNC機能で事足りるので、スクラッチでもしない限りはあまり使いませんし。

KAOSSPAD部分は、まあ、いつも通り。当然、左右片方のデッキにだけかける事も可能です。面白いところだと、シンセプログラムにスケールがついています。もちろんキーも変更可能。miniKPにも無かったんじゃ無いかな?gateパターンは無いみたい。Seratoと連携して、サンプルを鳴らす事も可能です(タッチパッドモードの長押しが必要なので、反射的にならすのはちょっと難しいかも)

買ってすぐ楽しめる「Serato DJ Intro」も付属。もちろんIntroなので制限事項はありますが、制限事項を見る限り十分そうです。というのも

■少し痛いけど、上級者でも無い限りそんなに使わない機能
・デッキ数が少ない
・キューポイント数が少ない
・ループ拍が少ない
・サンプラー数が少ない

■初心者甘やかし機能(慣れたら要らない)
・再生デッキのロック
・トラック終了告知

■KAOSS-DJでカバーできる機能
・ブレイキング
・エフェクト数

■「Serato DJ 」買ってもKAOSS-DJを使うことで、制限されちゃう機能
・録音機能

とまあ、なんかほとんどKAOSS-DJでなんとかなりそうな感じ。

入力も2つもち、PCを介さずスタンドアロンとしても動作します!。もちろんジョグは使えませんが、タッチスライダーでフィルターをかけることができます。

弱点としては「横フェーダーOFFにできないのかな?」ぐらい。これだけ小さいと、「iPADとかで使いたい!」って要望がありそうなものですが、マニュアル見る限りは非対応です(そう、実はなんと、もうマニュアルが確認出来ます)。価格は噂レベルですが3万円前後。エフェクター付きとかんがえるとかなりお得な感じです。

「KAOSS-DJ」は2015年2月下旬発売予定、価格はオープン(噂:3万円)です。

KORG SQ-1 発表

艦これ第3話で何かあったらしく、まだ録画観てないのでTLを追ってない私が螢屋です。NAMM 2015でKORGよりSQ-1, MS-20M Kit, KAOSS DJ, kaossilatro 2S, ARP ODYSSEYなどが発表されました。差し当たってELECTRIBE Life的に最も影響の大きいSQ-1についてこの記事で書きます。

KORG SQ-1

SQ-1はvolca的なインタフェースと可搬性を持つステップシーケンサー。volca的、というのは見た目の印象だけでなく、ユーザインタフェース(ツマミやボタンやランプなどのユーザが操作したりユーザへ伝えたりする部分)と、コネクションインタフェース(接続端子)にも及びます。また機能もシンプルなので、ステップシーケンサーというものを知っている、使ったことがあるならば、パネルを見ただけで使えるでしょう。またステップシーケンサーの経験がなくとも、volcaが使えるほどの人なら、ボタンで8分音符のオン/オフ、ツマミで音程、これの1小節分が2系統あると分かれば、触ってすぐ理解できるでしょう。

基本スペック的な所で言うと、8ステップがA/Bの2系統。シーケンスモードが通常の巡航の他に往復やランダム、A/Bを組み合わせて16ステップとして使用できる他、B系統でDUTY(たぶんゲートの開閉率、どんくらいスタッカートかレガートか)やSLIDE(ポルタメント)の指定も出来るようです。またボタンモードの切替表示にはGATE ON/OFFの他にmonotribe/volcaでお馴染みACTIVE STEP, STEP JUMPの他にSLIDEの選択肢があり、単にノート間をポルタメントで繋ぐかどうかの指定だけなら、B系統をSLIDE用に消費しなくてもこちらで出来る模様。

他、パネルに書かれていないものもありますが、FUNCTIONキーの併用などでCVのV/OCTとHz/V、GATEの極性なども切替可能。音程はツマミの位置のままアナログ的に出る他、半音単位や長調、短調での出力が可能(ということはキー指定の項目もあるはず)。またvolca keys同様、テンポクロックに対して1ステップを16分音符の他、8分音符、4分音符にもできます。

MS-20当時に併売されていたSQ-10に範をとったとはいえ、半音階、長音階、短音階の指定が可能だったり、USBやMIDI端子(electribeに続いてmini-streoジャック形式)があるのは現代に合わせた仕様。USBはMIDI(たぶんテンポクロックの入出力とノートの出力)に、外部電源入力も兼ねていて、その辺の適当なUSB電源が使え、いちいちACアダプタを買う必要もありません。音質に直接関わる製品ではないのでたぶんそうしたのでしょう(USB電源はものによってノイズの出方がかなり激しい)。もちろん電池駆動も可能ですが、volcaと違って単3が2本だけです。

盲点だったのがlittleBits用の出力。littleBitsにも4ステップのシーケンサーがありましたが、さすがに4ステップではリフっぽくしにくかったのでこれは納得。なお、monotribe/volca伝統のSYNC端子もIN/OUTそれぞれあります。

KORG SQ-1 panel

まあ、スペック的な所は公式のSQ-1ページなり他のサイトを読んでいただくとして、まずMS-20(オリジナル,mini,Kit)やその他CV/Gate入力のあるシンセを持っていて、テクノはじめダンスミュージックをやっているなら、そしてまだステップシーケンサーを使ったことがないなら、お勧めできると思います(強くお勧めできるかどうかは実機触ってからにします)。一方使ったことがある程の人ならば、まあ買うかどうかは自分の経験(または心)に聞けば分かるでしょう。逆に、モジュラーシンセ使いの方々はステップシーケンサーの1台や2台は所有済みでしょうから、むしろどうやって自分や周囲に言い訳して購入に踏み切るのか、ちょっと興味があります(買う前提かよ!)。ちなみに同時発表の「MS-20M Kit + SQ-1」では、名前の通りMS-20系のモジュールにSQ-1がセットで販売されます。

monotribeやvolca bass/keysのユーザの場合、すでにシーケンサーが入っているので機能としてかぶっている部分が大きいのですが、keysのリアルタイム入力が苦手とか、bassのステップ入力に馴染めないといった場合は、検討に値すると思います。また、ACTIVE STEPやSTEP JUMP的な機能は、DAWではなかなか無い(AUDIOやINSTプラグインでルーパー的にやってくれるものはあったと思いますがMIDIイベントでは見かけた覚えがない)ので、普段ソフトウェアで作曲しているけどなんか出てくるフレーズがマンネリだなあ、という向きにもいいかもしれません。

SQ-1にはアナログ部分がなく(厳密にはCV出力部分がアナログではありますが、たぶんSoCチップ内蔵のD/Aコンバータ出力からほぼ直結でしょう)、コストはほぼSoCが1チップであとはスイッチとエンコーダ(ツマミ)とLEDとジャックと筐体でしょうから、volcaよりも安い価格で出ると見込んでいます。と思ったらいっかいさんとこの記事では「¥10.000前後」となってますね。発売時期は公式ページに出ていて2015年1月下旬予定、もうすぐです。

[追記] イシバシ楽器さんの速報で税込10,800円で1月28日と出ました。